八事五寸にんじん

今昔

「あいちの伝統野菜」にも選ばれる愛知県にゆかりの深い野菜。

東海地方は日本列島のほぼ中央に位置し、古くから人や物の交流が活発に行われてきました。
温暖な気候と豊かな自然に恵まれていることから、野菜づくりも盛んな地域として知られています。

「八事五寸にんじん」は、大正8年に名古屋市天白区の農家が東京の種苗会社から取り寄せた〝ニンジン〟の種をもとに選抜・育成されたのが始まりです。
その品質の高さは市場で高く評価され、徐々に生産が拡大。
昭和初期には東京や大阪だけでなく、香港にも輸出されるほどの人気を誇っていました。

現在では生産量こそ当時ほどではないものの、地域の歴史と結びついた貴重な野菜として「あいちの伝統野菜」にも選ばれています。

色が濃く、肉質と甘みがしっかりしている「八事五寸にんじん」は、加熱することで甘さが一層引き立つのが特徴。
優しい甘みと美しい色合いを活かして、サラダや煮物、炊き込みご飯、きんぴら、天ぷら、しりしり、キャロットケーキなど、さまざまな料理に活用できます。
ぜひご家庭でも、その味わいを楽しんでみてください。

八事商店街振興組合